IHATOV FARMER'S SONG
昔、モリーオ市の郊外の野原には、市民達が集って祭りを楽しんだというポラーノの広場があった。 そこではよくコンサートやオーケストラがあり、どんな人でも上手に歌うことができるという伝説があった。キューストは3年後に博物局員を辞めて、大学の副手や農事試験場の技手などを務めた後、大都会のトキーオで働いていた。ある日、友達のできないキューストの元に楽譜が届く。そこには聞き覚えのあるポラーノの広場の歌が印刷されていて、キューストは昔の友人たちを懐かしむのであった。
『そこへ夜行って歌へば、またそこで風を吸へばもう元気がついて あしたの仕事中からだいっぱい勢がよくて面白いやうなさういふポラーノの広場をぼくらみんなでこさえやう 』
宮沢賢治 「ポラーノの広場」より